令和3年度 地域連携・研究推進センター活動報告書第8号
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131.はじめに 持続可能な地域の環境や健康を考えた食材の活用及び普及を目指す取り組みの推進を行うことによって、地域が活性化し、地域住民の健康にも寄与できるよう、地域の食材を取り上げ、検討を行うことを目的とした。 令和3年度は米沢鯉、米沢にある工場内で栽培されている野菜、また米沢の食材を使用して作るジェラートを取り上げ、生産者同志・生産者と地域とのつながりを生みだし、将来的な経済・環境を考えて製品開発及び普及活動を行うとともに、その評価を実施した。 2.実施内容 「米沢の食材の活用の普及と開発」に取り組むために、「米沢の食材の開発について の検討委員会」を立ち上げ、委員会を4回開催した。取り上げた食材は、米沢鯉と安全野 菜工場の野菜、米沢の豆乳を使用したジェラートの開発である。また、分とく山総料理長 野﨑洋光氏を講師に迎えて、鯉の料理の試作検討会を、令和3年7月11日(日)松川コミュニティセンターで、令和3年10月17日(日)本学調理実習室で計2回実施した。 その中で、鯉のソーセージの製品開発を今年度の最終目標とし、ソーセージを委託し て作ってもらえるところを探した。その結果、新潟県岩船郡関川村にある「女川ハム工房」で、試作をしてもらえることとなった。 鯉の単価が高いために、そのままでは鯉のソーセージがとても高価なものとなるため、色々な地域の食材を中に入れて、鯉のソーセージを試作した。中に入れた食材は、もち米、ウコギ、菊芋、クルミ、ソバの実である。 数種類の試作品が完成した後、できたソーセージの試食をしてもらい、嗜好調査を実施した。回答者は、男性10名、女性17名の計27名の米沢市民である。年代は、20代2名、40代2名、50代3名、60代16名、70代4名であった。 調査の結果、2種類あった生地のうち、スパイシーな生地の方の評価がよかった。鯉の単価が高いので、色々混ぜ物を入れてかさ増しを試みたが、好みには人それぞれあるように感じた。しかし、それでもなお単価が高く、それを購入してもらえるかという課題が残SDGsを考慮した地域食材の活用と普及および地域住民の健康に資する研究 北 林 蒔 子 実施期間:令和3年7月1日~令和4年3月31日 担当教員:北林蒔子 学外共同研究者:佐藤弘成(有限会社 安全野菜工場 代表取締役) 小島尚樹(株式会社 ビックエフ商会 代表取締役) 宮坂圭 (株式会社 タスクフーズ) 樋渡由美(野菜ソムリエプロ)

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