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大学院

カリキュラム・ポリシー

 本大学院の教育課程は、教育研究上の理念とそれに基づく教育研究上の目的を達成するため、「基礎科目」と「専門科目」の2つの基本的枠組みで構成し、体系的に編成しています。

 「基礎科目」群では、健康栄養科学とそれに密接する学問領域の概念と概略、研究の概念と方法論、地域課題や指導力を含む人との関わりについて、グループワークやディスカッションを通して学びます。

 「専門科学」群では、基礎健康科学領域及び実践健康科学領域の専門知識、専門技術をグループワークやディスカッションを通して学び、インターンシップ等を活用しながら実践力を育成するとともに、研究を進め、修士論文を完成させます。

【教育研究上の理念】

健康栄養科学に関する高度な学術の理論及びその応用を教授研究することにより、学術研究を推進するとともに、基礎健康栄養科学領域及び実践健康科学領域における指導的役割を果たす人材を育成し、教育と研究の成果に基づき、地域と社会に貢献することにより、県民の健康で豊かな暮らしの実現に寄与する。

【教育研究上の目的(教育目標)】

◎人材の養成
① 健康栄養科学に関する高度な専門知識と専門技術とともに、コミュニケーション能力を有する人材の育成
② 地域健康栄養課題を的確に把握し、解決の方策を見いだすための研究方法を身に付けた人材の育成
③ 健康栄養科学領域において、指導的役割を担うことができ、地域と社会及び学術の発展に貢献できる人材の育成

◎地域と社会への貢献
① 地域連携・研究推進センターを充実・発展させ、より専門性の高い健康・栄養・食に関する地域課題に対応

教育課程の概念図:別添

 

(1)基礎科目

 本大学院の核となる学問領域の概論とその関連科目群、研究を進めるうえで修得すべき方法等に関連した科目群、地域や人との関わりを深化させるための科目群を配置。

○健康栄養科学の概念とその概略を学ぶために「健康栄養科学概論」を、その知識を確かなものとするために「健康栄養科学基礎演習」、健康栄養科学と密接に関わる科目として「医学医療論」を1年生前期に配置し、必修科目とした。また、必要に応じて、最新の公衆衛生関連課題を学べるように、「公衆衛生学特論」を選択科目として1年生前期に配置した。 

○研究方法については、研究の概念、留意事項及び方法の概略を学ぶための「研究方法論」を必修科目として、また、必要に応じて統計処理に関して実践的に学ぶことができる「統計学基礎演習」を選択科目として1年生前期に配置した。上記の「健康栄養科学演習」においても、研究の基礎となる論文の読み方と、プレゼンテーションについて、実践的に学ぶ。

○地域栄養課題を把握するための科目として「地域栄養活動論」を1年生後期に必修科目として配置し、人との関わりに学ぶ科目として「コミュニケーション論特論」を1年生後期に、さらに、組織の経営やマネジメント、リーダーシップを学ぶ科目として、「経営マネジメント論」を2年生前期に選択科目として配置した。なお、「健康栄養科学概論」「健康栄養科学演習」「医学医療論」「公衆衛生学特論」「経営マネジメント論」の一部においても地域に関する現状や課題等を扱うこととしている。

○上記科目のうち、「公衆衛生学特論」と「統計学基礎演習」は主に学びの場から長年遠ざかっている社会人を対象とした科目であり、「コミュニケーション論特論」は、実践経験の少ない現役の学生を主な対象とした科目である。

(2)専門科目

 健康栄養科学領域において高度な専門知識・技術、研究能力を有する人材を育成するため、「基礎健康栄養科学領域」「実践健康栄養科学領域」「特別研究」で構成する。

○基礎健康栄養科学領域は、管理栄養士養成課程の教育課程の「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の中で、特に栄養と関わりの深い内容について、発展進化させたものであり、分子レベルで栄養について解明する「栄養生化学・分子病態栄養学」を理論面では「基礎健康栄養科学特論Ⅰ」として配置し、実践力を高めるために、「基礎健康栄養科学演習Ⅰ」を配置する。また、管理栄養士養成課程の教育課程の「食べ物と健康」を発展進化させる為、栄養と関係の深い「食品栄養学・調理科学」を、理論面では「基礎健康栄養科学特論Ⅱ」として配置し、実践力を高めるために、「基礎健康栄養科学演習Ⅱ」を配置する。また、特にこの領域の学外における実践活動(食品会社の開発部門等を想定)として、「インターンシップA」を配置している。

○実践健康栄養科学領域は、管理栄養士養成課程の教育課程の内容のうち、応用栄養学・臨床栄養学・給食経営管理論を発展進化させるために、「栄養管理学」を「実践健康栄養科学特論Ⅰ」として配置し、実践力を高めるために「実践健康栄養科学演習Ⅰ」として配置する。また、それらの科目と方法論が異なる「公衆栄養学」については、特論として「実践健康栄養科学特論Ⅱ」「実践健康栄養科学演習Ⅱ」として配置した。また、この領域の学外における実践活動として、「インターンシップB」(病院、福祉施設、行政機関等を想定)を配置している。

○「特別研究」は、各自の問題意識に応じて、研究課題を設定し、教員の指導のもと、研究を実施し、修士論文の執筆を行う科目である。

○基礎健康栄養科学領域、実践健康栄養科学領域の各科目は、1年次後期から2年次前期にかけて配置し、選択科目とするが、特別研究の課題と関係の深い領域における特論と演習は全て含むものとする。